ハプニング続出!?ライブチャット監視員のアルバイトをしてた時の話

ハプニング続出!?ライブチャット監視員のアルバイトをしてた時の話

2000年代半ば、まだTikTokもインスタグラムも無く、YoutubeもまだGoogleに買収される前でただの違法動画転載サイトだった頃の時代。

当時は今のようにスマホのみで気軽にライブ配信をするなんて事も無く、動画配信するにはPC、ウェブカメラ、ヘッドセットの3つが最低でも必要だった。

しかも配信サイトなんて物も余り無く、私もそこまで詳しい訳では無いので正確な事は良く覚えていないのだけれども、スティッカムとかその辺で細々と配信者が活動していた位だと思う。

そうそう、去年亡くなってしまったウナちゃんマンこと佐野智則さんがスティッカムで事件を起こしてニュース番組でカニ踊りが流れたのもそのころだろうか。

別に私は彼のファンでもなんでも無いし、もっと言えば配信を見た事も数回位しか無いんだけれどもやっぱり亡くなってしまうと少し淋しさは感じる。


そんな動画配信への敷居が高かった時代だからこそ、ライブチャットと言うサービスは成り立っており、今はもうノンアダルトのライブチャットは大手数社しか残っていないが、当時は大手以外に中堅や小規模のライブチャットサイトが幾つかあった。

その頃私は、当時の仕事のツテで一時期ライブチャットの監視員のアルバイトをしていた事がある。仕事内容は文字通りチャット中の女の子達がお客さんとのやりとりする様子をモニタリングすると言うだけのもので時給は1000円

デュアルモニタ環境だったのもありPC作業等をしつつ時折もう1つのモニタを眺めるだけで、お金が貰えたので副業としてはとても良いバイトだった。

この記事ではその時の事を当時の記憶を思い出しつつ書かせて頂こうと思う、20年近く前の事なので記憶違い等もきっと多々あるだろう、その点に留意の上あくまで昔話&フィクションとしてご覧下さい。

ライブチャット監視員の基本的な仕事内容

監視員の仕事は前述のようにモニタリングする事がお仕事で、何か無い限りは基本的にする事も無い

ただし場合によっては対応をしなければならないのだが、私に与えられた権限はそんなに多く無く

  • チャットに警告ポップアップを出す
  • チャットレディーや客に警告メッセージを送る
  • チャットを強制終了する


この3つのみ

どんな時にそれらを使うかと言うと

パーティーチャットでエロ要求をする客や、チャットレディーに暴言を吐く客、チャット欄に電話番号等の個人情報を記載する客

に対してである。

ノンアダルトライブチャットサイトと言う事で基本的にはアダルト行為はNGだけれど、2ショットチャットで行う場合はある程度黙認するようにと言う指示だった。

ただしパーティーチャットでその手の要求は絶対ダメで、客が要求してもチャットレディーがスルーしたり断っていた場合には特に警告を出すことはしなかったが、うっかり嬢が応じてしまった場合には前述の対応のどちらかを行っていた。

なのでそのサイトでアダルト行為をしたい場合は、まずはパーティーチャットで入って少し会話をしてエロい要求に応じてくれそうな子の場合は2ショットにし、さらにはチップを投げてお願いすると言った流れが定番だった。

もっともパーティーチャットで直接的に「エロい事出来る?」等と聞いた場合はチャットレディーの回答の如何に関わらず私は警告を送っていたので、そのうち客も理解してそんな直接的な聞き方はしなくなっていった。

チャットと言うのはログとしてデータが残る為、パーティーチャットでその手の発言をした客にしっかり警告を送っている実績が、何かあった時には割と重要なのである。



中には数回警告を出しても無視し続ける客や、一度強制終了しても嬢が再びチャットを開始するとすぐに入室してきて同じことを繰り返す客も居たのだが、アカウント自体を停止等の権限は私には無かったので、しつこい場合には本部スタッフにアカウントを報告して対応をして貰うような形だった。

とは言ってもその手の客も運営にとっては大事な金蔓お客さん、一時的なアカウント停止まではしたとしてもよっぽどじゃない限りアカウントBANはしなかったようだけれど。


仕事としてのぞきが出来た監視員

監視員と言う仕事上、当然ながら客とチャットレディーの生々しい会話も見る事になるし、前述のように2ショットチャットだとある程度のアダルト行為も黙認していた為、嬢が客の要求に答えて脱いだりする様子も見る事になる。

さらに言えばチャットレディーの子達はログイン中、客とチャットをしていない時はいつでも待機中と休憩中と状態を切り替えられるのだが、休憩中は客が入れないだけで監視員側からはモニタリングが出来るような環境だった。

これについてはチャットレディー側にどのような説明がされているのか、バイトの私は知らない。

中には休憩中はしっかりとカメラを布で覆って隠していた子も居るので休憩中もモニタリングされている事はチャットレディー用のマニュアル等には記載されていたのかもしれない。

が、iphoneユーザーの大多数がほぼ規約を読む事無く同意していたりするのと同様にマニュアルなんて全く読まないチャットレディーも多数居るのだろう、休憩中は何もしておらず休憩中の様子を垂れ流しているような女の子も多々いた

その為、チャットレディーから一般の女の子に戻った彼女達の私生活を垣間見るような場面もあった。

中にはチャットが終わった後に別の部屋から同棲もしくは旦那だと思われる男が登場してカメラの前でいちゃついたり(さすがにその先までしてる人は居なかったが)、着替える様子なんかは日常茶飯事だった。

仕事が続くとそんな光景も見慣れてしまって余り何も感じなくなるのだが、最初はびっくりだった。

実家暮らしと思われる女の子がライブチャット後に休憩中のまま就寝し、そのまま翌日もつけっぱなしにしたまま出掛けてしまったのか、お母さんらしき方が部屋に掃除機をかけに入ってくる様子が映っていたりなんて事もあった。

当時週5位の頻度で監視員をしていた為、ある程度やっていると常連ユーザーの名前やクセも分かってくるのだが、中でも私が印象的だったのは毎回チャットレディーにアダルトな要求をするとある客。

アダルト要求だけならそれこそ星の数程居るのだが、彼は女の子を脱がせたり際どいポーズを取らせた時に

今、運営もこれ見てシコってるよ

みたいな彼にとっては言葉責めなのであろう文言を毎回チャットで打っていた。

私はその文言を見る度に「シコってねえよ」と呟いていた、そして女の子も大体苦笑していた。

彼はあの当時ですら多分結構なオッサンだっただろう、今は還暦手前位だろうか?元気にしてるだろうか?この空の続く場所にいるだろうか?


杜撰すぎるセキュリティと個人情報管理

当時私がバイトしていたライブチャットサイトの管理画面は色んな物がガバガバだった。

私はただの時給1000円の監視員なのにも関わらず、ライブチャットのシステム管理画面にはパスワードとIDのみで入れ、そしてログインすると恐らくは管理者と同等の情報にアクセスする事が出来た。

客やチャットレディーのパーソナルデータも、日々の売り上げなんかも閲覧しようと思えば全て見る事が出来た。私がもしも悪人だったならば…とか今も考えてはあの管理の杜撰さに軽く寒気がする位で、私は片手間で時給1000円が貰えるそのバイトが大変に気に入っていたしそもそも人として…と、言うかさしてそれらに興味も無かったのでそこに触る事はしなかった。

多分当時の技術的な物もあるのだろうが、興味本位で一度クリックしてみたら余りにも普通にそれらの物にアクセス出来てびびってしまった。

そういう意味では野心や邪心が無く、基本的に怠惰な人間性の私を監視員として雇ったのは、彼等に人を見る目があるのかもしれない。

ライブチャット事務所との提携と過激化、そして終焉

そのサイトは前述の通り、そんなに大きいサイトでは無く良く行っても中規模…いや、どちらかと言えば小規模に近い位のマイナー気味なライブチャットサイトだった為、運営側はある日テコ入れを考えたようである。

それまでは自社サイトでチャットレディーを応募するのみだったのだけれど、ある時からライブチャット事務所と提携を初めた

ライブチャット事務所とは、要するに家にPCが無いとか家にPCはあるけれど家族との共有スペースしかないような女の子の為に、PCと個室を用意してあげるような事務所である(正確な所は知らないが)

彼等はそれらの場所を用意してあげる代わりに彼女達の売り上げの半分を貰うような形のようだ。割とあこぎなパーセンテージである気もするが、チャットレディー側からすれば機材を用意する手間や費用、自宅バレの心配が無いのは有難いのかもしれない。

チャットレディー事務所との提携のお陰でログインする女の子達の人数は大分増えた。

その後、夏位の時期だったので水着イベントと言うのが開催された。チャットレディーの女の子達が水着でチャットをすると言うことで参加は自由だったのだが、水着を着ている子には特別単価が支払われると言う事で参加するチャットレディーも少なくなかった。

その際、チャットレディー事務所に所属している女の子達は、どうやらチャットレディー事務所の管理者がサクラとして男性客を装いチャットに参加し、ある程度率先してエロい要求を女の子にしてパーティーチャットを盛り上げるなんて事をやっていたようである。

冒頭でお伝えした通りノンアダルトライブチャットサイトなのでパーティーチャットでのアダルト行為は厳禁だった筈なのだが、これについては運営側とも話がついていたようで、乳首や局部の露出等あからさまな事をやらない限りは黙認するようにとのお達しだった。

なのであからさまな事はしないまでも水着を手で持って食い込ませたり水着のお尻をカメラに向けたり、足を開いたりと言った感じの着エロ的な事は行われ、普段はノンアダルトライブチャットサイトだと言うのが良い感じに作用しているのか、パーティーチャットの視聴人数は、いつもだったらあり得ない位の人数へと膨れ上がった

パーティーチャットは2ショットチャットよりも単価は安いのだけれど、視聴人数が居れば2ショットをするよりも遥かに稼げる。

チラっと売り上げページを見てみたところ、水着イベントの日はいつもの5倍以上の売り上げになっていた。


ちなみにこちらのライブチャット事務所に所属している女の子は、他のライブチャットサイトと同時ログインをしている事も多く、こちらを休憩中にしてそちらの対応をするなんて事も良くあった。

その様子を見ていると他のサイトではかなり過激な事をしている子もおり…詳細は省くがびっくりするような事も色々あった。


で、水着イベントでかなりの売り上げを獲得したこちらのライブチャットサイトだったのだが、それで味を占めたらしく定期的にその手のイベント及び、サクラを交えたパーティーエロ誘導の頻度が上がっていった。

そして売り上げもどんどんと増えて行った。

が、それがどうやら良くなかったようだ



ある日私がいつものようにログインしようとした所、ログイン出来なくなっていた。

サイトのトップページを見てみたところ、只今メンテナンス中の文字。

その後そのサイトはメンテナンスが終わる事は無かった。


当時はラインなんて物は無く、その方とは電話番号すら交換しておらず主にMSNメッセンジャーでしかやり取りしてなかったのもあり、連絡が取れなくなってしまったお陰で最後の月のバイト代は貰えなかったような気がする。

今でもたまにあの時の事を思い出す。

特にチャットレディー事務所でチャットを行っていたと思しき若い女の子が、休憩中に好奇心で電マを何気なく股間に当てて、最初は好奇心だったのにそのうち熱が入ってしまったなんて事があったようななかったような、夢だったか現実だったかすら不明な思い出が脳裏に過るのである。


そんな光景が忘れられず、私はその後しノンアダルトライブチャット及びアダルトライブチャットにハマってしまい、監視員で貰ったバイト代の数倍もの金額をそれらに費やすハメになってしまうのだが。

その話はまた別の機会にでも。







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小野田

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